-現場に入るのが自分の性に合った

今も現場に入っているんですが、3店舗くらいの時には、一度現場に出ない時期もあったんです。それは、いろんな本を読んだときに「経営者は現場に入らずに戦略を考えなければならない」みたいな話に影響を受けて現場を離れたこともあるんです。でも、そしたら売上に如実に出るんですよ・・・下がっていくという・・・。それに、現場に入らないと自分は鬱っぽくなっちゃうんですよ。笑

やっぱり、お客様と接したりスタッフのみんなと接するのが自分の気持ちも向上するんですよね。

だから、今はシフトに自分の名前も組み込んで、全店に出るようにしています。シフトを組まないとたまに現場に出ないっていう自分に甘えも出るからというのもありますね。

それに、味を見て味が違うとすると仕込みの段階から見ないとわからないので、ユニフォームに着替えて実際にやっていますよ。毎日いろいろな店舗に出るようになってから2桁成長をしているので、やっぱり自分が俯瞰で見ているとダメなんだってことがわかりましたよね。

 

-エリアを広げて出店する難しさを痛感

本店と橋本に店があった時に、いけるだろうと思って2005年に道玄坂の109の裏に物件が出たので出店しました。坪5万円して家賃が100万円くらいで保証金は1,000万円とかだったんですけど出店したら、全然流行らなくてえらい目にあったんです。

その当時、並びが出たら他のお店に迷惑がかかるって思ったので入口の近辺だけ大きくとったんです。でも全然並ばない・・・っていう。

結局、5年間経営してテレビに出た1ヶ月だけ伸びたものの、ずっと赤字で2店舗の売上を食っちゃうというのがあったんです。でも、なかなか引くに引けないんですよね。そういう時って・・・。

2009年くらいに幡ヶ谷にも出店して、それはこっちから食材を渋谷に供給するのがもったいないから、持って行くついでに食材を配送できるように幡ヶ谷にも店を作ったんです。

でも、渋谷が2010年になくなってから、今度は幡ヶ谷の店舗の存在も意味がなくなってしまったので、幡ヶ谷の店舗の契約更新の2014年に撤退することになりましたけどね。幡ヶ谷は調子がよかったんですけど残念でしたね・・・。