-信州のラーメンを日本一にしたい

 それに、今では結構ありますけど、昔から僕らは当たり前のように老人ホームや施設にラーメンを作りに行ったり、子供たちにラーメンを提供したり、地域に貢献できる会社としてやっていこうっていう動きをしていました。そういう地道な活動をしていく中で、 「気むずかし家」が「dancyu」に掲載してもらえて、その辺りからだんだん全国の方々に知ってもらえるようになっていったという感じです。

 でも、僕のやりたいことの1割くらいしかできてないんです。これから人生やることがたくさんですけど、いつかは信州のラーメンが日本一だって言われるようにすれば、長野県に対しても観光財産としてラーメンが確立されるんじゃないかなって思ってます。

-ブランド確立への想いがラーメン作りのストイックさにつながった

 だから、ブランディングを考え始めた時から、ラーメン作りに対してすごくストイックになってきましたね。それまでは、ラーメンって「美味かったらそれでいいじゃん」って思ってたくらいですけど、味はもちろんですけど見せ方とかそういう部分へのストイックさが出てきましたね。それで、2010年に「魚雷」というラーメン屋をオープンいたしました。そのラーメン屋はTRYの新人賞醤油ラーメン部門で1位を獲得しました。そのラーメンはコーヒーサイフォンでラーメンを作るんですがそういう唯一無二のラーメン屋を手掛けたりしながら、誰の真似でもなく誰にもできない「ボンドオブハーツ」らしさを出しています。

 さらに2010年は清湯系の最高峰の形を作り、その反対に位置する濃厚な肉玉そば「おとど」っていうものを千葉に出したんですが、その店も千葉でその年の三冠王をもらいました。だから、今の肉そばブームは「おとど」から広がっていると思いますよ。