-店舗展開する理由とは・・・

 今は話し方を特に勉強しています。自分は最初からセンスがある方ではないので、心理学や会話の勉強もしました。できなかったから勉強する、それだけなんです。

 店舗展開も続けます。「売上のために、店舗展開する」って勘違いされるかもしれませんが、店舗展開したからって儲かるわけではないんですよ。苦労も増えますし、それでもなぜ苦労してまで展開するのかっていえば「やっぱりスタッフに夢を与えたい」って思うからですね。

 だから従業員にも「俺くらいにはなれる。アルバイトからでも4店舗はやれる」って言っています。なぜなら自分ができたからです。

-その店の従業員の状態があらわれる場所とは・・・

 2つ目に従業員の心もケアするようになりました。

 昔は従業員がミスをすると、頭ごなしにどなっていたんですが、それからは「ミスをしたのは俺がお前に教えてあげられなかったので、俺が悪かった」という想いに変わりました。

 店を閉じた頃から人材育成も自分の大きなテーマの1つになりました。

 実はその店の従業員の状態があらわれる場所があるんですよ。

 その一つが「トイレ」です。トイレは店の中で一番汚いところなので、それが綺麗ならば、従業員教育が行き届いていることにつながります。僕の店でもトイレが汚かったら、怒ります。そういう意味では、トイレは従業員教育を表しているかもしれませんね。

-努力した方が生き残る

 3つ目の給料を払うことについても、店を閉じた頃から180度変わりました。昔は「俺について来い」っていう気持ちだったのが、「人って大事やな。働いてくれている人や協力してくれる人がいるから、自分は頑張れているんや」と痛感したので、「彼らを育てることで、いいものができる」って思いました。

 もし、私が「僕なんかどうせ」と言っていたら、何も変わらなかったと思います。

 自分の力で開拓して、スタッフから自分は元気を与えてもらって、従業員に給料を与えて、WIN-WINの関係ですね。お客さんにはラーメンで喜んでもらい、スタッフの元気でも喜んでもらいたいって思っています。

 そうしたら、勝手にお金がついてくるって思っています。売上上げてどうこうではなく、「楽しんで仕事をしよう」とスタッフに言っています。そういった店を自分が作らないと説得力がなくなるので、人材育成にも力を入れています。

 でも、この3つよりもっと簡単に成功に近づける秘訣が実はあるんですよ(笑)