最初はラーメンなんて興味なかった

－さらなる挑戦は２店舗目出店へ

　実際に、難波の店を出す前はもう一生１店舗で行こうと思ってた。強靭な強い軍団を作ろうと思ったから。だから、難波店のオファーのときにスタッフがみんな辞めたよね。極端な話うちの番頭も１回２０年連れ添ってるのも辞めてるし、もうぼろぼろやったんやね。屋台骨が。まぁ俺の教育と姿勢が悪くて。給料も安かったんやろうし、暴力もふりすぎたんやろうし（笑）。

　目いっぱい頑張ったけど辞めてしもたと思うね。で、これね、その当時は考えがちょっとやらしいねんけど、辞めたから、おれは負けず嫌いやから、「お前ら辞めても２店舗やったるよ」って思うて、「難波店やりますって」、１回断ったのにまたやるみたいな（笑）。

　「見とれやお前ら」ってな感じでね。でも、そん時から思ってた。結果出さんと、例えば文句言ってあいつ辞めたからどうのこうのしやがってみたいなのよくあるやんか？だから、俺がどこまでできるかってポジティブに切り替えてやる気出したんや。

　でも、やっぱそこで１回味落ちたわ。やっぱり、元々おった子らの強靭なスタイルがあるから。その子らがおらんと急に育ってく子らができるわけでもなく、イレギュラー起こして「不味い」、「薄い」とかいっぱいあった。

　だから、難波店の１年目も俺もっとしっかり昔の強靭なスタッフとやってたら、いまだに半分ぐらいの行列行くと思うわ。自分で理解できるぐらいにイレギュラーやったからね。ただ、今のレシピはその難波の２店舗目よりも５倍、６倍いいし、管理も行き届いてるんで、もう減ることはない。増えることはなくてもね。ただ減ることはないって言うところが大事やねん。美味しいもんいっぱいありすぎるから、大阪は。だから今は、凄い納得できてる。普通やと滑ってんねんけどね。そこから反省もするほうやから。

－さらに関西国際空港への出店オファーがやってきた

　店舗展開っていうよりも、例えば難波やったら南海さんが「僕ら社員が龍旗信さんのラーメンを自分の会社の近くで食べたいんです」っていう言葉とか、「この難波の町、南海がもともと頑張ってきた町が寂しくなってきてます。南海と一緒に変えてくれませんかっ」て言われると嬉しくてね。

そんな話、昔で言うと電鉄会社なんかから話しが来るなんて夢のようやったし。そんな縁くれへんしね。そう言われたときに、「ほなやったろうやないか」という感じでやったみたいなね。もう気持ちだけでやったっていうイメージあったね。

関空は南海さんが運営してるから、南海さんの担当の人らが、「やっぱり堺でやってるご当地の大阪色を強く出るものを入れたい」ってなったときに、一番先に声かけてくれたの。ご当地っていうところでうちが選ばれたんやね。なんかご当地って一生出えへんなと思ったら関空が先にご当地っていうのを出したいって言って、選んでくれたのね。ほんなら南海さんもまた応援してくれて、また２店舗目の条件面もいろいろ考えてくれてね。

一番ええ場所を貸してくれたし、その辺りで条件言うたから。関空に店を持ってる言うだけで、またその海外の人たちがイメージ持ってくれるし、損だけせんかったらええと思ってね。

　関空出す前にロンドンに店をオープンしたからね。俺がドバイ行くときも、物は１５ｋｇオーバーやってエミレーツ航空で入ろうと思ったら１ｋｇオーバー３,０００円取られるって言うから器１５個下の店に置いてったのね（笑）。空港の入り口で荷物入れ替えるみたいな。だから海外つっても日本の空港にもあるし、もう日本みたいな関係でやってるけどね。でもやっぱり塩ラーメン１本でやってるからね。それでまた、空港は数字も安定してるからありがたいね。こんなこと言うたらあれだけど、関空に入れたとき、規模ちゃうけど、せやけど大阪のショップ出したいという熱い人らがおるんやろな。

龍旗信RIZE 大阪なんば店

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