博多とんこつ 天神旗
純豚骨をひたすら追求!味を安定させて、
店を長く続けるための飽くなき工夫とは?
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私が現在40歳の上新庄店の店長の山口です。
僕がラーメン業界に入ったのはうちの店で働きたくて、アルバイトから始めたのがきっかけです。
ラーメン店に入るまでは十数年和食をやっていました。自分の働いていたお店が1つにまとまることになって、その時に辞めることになりました。
もともとラーメンが好きで、食べ歩きもしていました。
その時、3年くらい前だったと思いますが、「天神旗」に何回か食べに来て、「うわっ、うま、これや」と思って、早速ホームページを見て、社員募集しているかを確認して、社長に電話しました。
そしたら、社長から「よかったら、働いてみるか」と言ってもらったので、試用期間としてまず1ヶ月アルバイトで働き、その後正社員になりました。
僕は生まれが奈良で、近くに「無鉄砲」さんなどもあって、自分はこてこてのとんこつが好きで、よく食べていて、なじみがありました。その中でもうちは飛び抜けているところがあったので、それに惹かれましたね。
だから、和食からラーメンに転身するのに葛藤はなかったですね。なんであろうが料理ができたらいいと思っていたので、たまたまタイミングが良かったです。いい所見つけたなと思います。
ただ、ラーメンと和食が全然違うところは和食は食材をくっつけて1つの料理を作るのですが、ラーメンは豚の頭で作るなど1つの食材を追求して作って、化学変化を調べるのが大変です。その中でもうちは純豚骨なので、さらにその難しさと面白さを感じています。
経緯としては、最初は上新庄店に入って、ホールや雑用の仕事、チャーシューの肉を切っていました。その後上新庄店で基本を学んで、「親富孝」、門真店、「野望天」とだいたい半年ずつ4店舗を回りました。
その後、前の社員が抜けたので、店長になりました。
スープは去年上新庄店に戻ってきて、本格的に始めました。それまで僕は別の店舗で働いていたので、スープは上新庄店で作っているのですが、その店舗の社員が作って、運んでもらってました。
スープ作りはここ一番いいスープに合わせるのが難しいです。スープは1時間でできるものではないし、人がついて、常に変化している味に合わせて、混ぜます。
例えば、豚にしても、入ってくる頭の大きさがバラバラなので、そのままでは味が定まりません。だから、狙っている味にするために、毎日窯のお世話をしなければなりません。
そのためにはやっぱり観察が大事ですね。泡の出方とか匂い、冷めた時のスープの分離の仕方などを常に見ていないといけません。
だから、一緒のことをしててもだめだし、ちょっと変えてもだめだし、1つの材料を意識してもだめなんです。だからこそ面白いです。
うちのスープはあっさりクリーミーの「若スープ」とこってりどろどろの「老スープ」を混ぜて提供しています。これは炊き時間と炊き方によって異なります。その後、自分の舌で確認して、調整します。
麺は僕はスープに手がかかるので、専務が自家製で作っています。限定のラーメンは太麺を使っているのですが、それは自家製麺です。
ただ、細麺は博多から直送してもらっています。その細麺はうちのスープにはぴったりと思います。合う基準は食べた時にスープが麺にどのくらいからんでくるかどうかをみます。
かえしは社長が作っています。
社長は信用できて、器が大きすぎます。何を言っても答えてくれます。さらに、研究熱心で、僕らが気づかないところまで気づいています。例えば、スープのことでも、ちょっと自分が味に納得がいかない時に、社長が味をみただけで、「あれはどうなってる?」などとズバッと言ってくれます。すごすぎます。
うちは遠くから来るお客さんもいるので、ありがたいです。だから、お客さんが入りやすいお店作りを意識しています。