麺元素
自家製麺・元気になるスープ、天然素材100%の健康志向のラーメンでお客さんの半分以上が女性客のラーメン店!
店名
麺元素
住所
大阪府大阪市北区天神橋5-2-16

麺元素
自家製麺・元気になるスープ、天然素材100%の健康志向のラーメンでお客さんの半分以上が女性客のラーメン店!
店名
麺元素
住所
大阪府大阪市北区天神橋5-2-16

 私の実家がお寿司屋をしていたこともあり、私は飲食業に昔から携わってきました。小学校の頃から親父の寿司屋で昼のランチの皿を洗ったり、手伝いをしていたので飲食業界に身をおくことが当たり前と思っていました。それに、学生時代もホテルのウェイターをしたり、飲食業界に興味もありました。それもあってラーメン店の経営を始めることは、私にとっては普通の流れだったのだと思います。

 卒業してからは、実家の寿司屋を継いで寿司屋の経営をしていたのですが、阪神大震災後から急激に寿司業界は厳しくなってきました。震災後に、外食をするということが良しとされない風潮が蔓延し、景気的にも集客が厳しい状況になったのです。経営していた寿司屋はかなり鮮度の良い高級な食材である天然のひらめや鯛などを使っていたので、集客が芳しくないと食材のロスが出て大変でした。鮮度の悪いものを提供するとお客さんは直ぐに離れてしまうし、とてもリスクの高い恐いビジネスだと本気で思いました。

 その後、回転寿司をしようと考えたのですが、親父に反対されたこともあり、知り合いの中華料理店で働き始めました。そこで、5~6年程働いていると自分もラーメン店をやりたいと思うようになりラーメン店を開業しようと決めました。開業資金は1,700万円程かかりました。

 もともと貯金が500万ほどあり、親父から500万円を借り、国金から500万円を借り、その他もろもろ集めました。立地は私の地元である、この天神橋筋6丁目から天満の間で選ぼうと決めていました。30件ほど物件を見て、店舗を作るために業者さんに3物件ほど相談して、ここに決めました。地元なのでどこに出店すれば、勝算が高いかもある程度予測もつきましたからね。

 でも、物件探しは1年間ほどかかりました。物件を決めるまで2年間はかかると思っていました。やっぱり、出店を急いで自分の納得しない立地に出して上手くいかないという事例はたくさんありますから、物件選びはかなり慎重にして確実に成功できると思える物件を選びました。ラーメン店は100店舗が開業しても、1年以内に85店舗が潰れるという厳しい業界です。だからこそ、一番重要になる立地に関しては、絶対に自分が納得できる物件を選ぶことを皆さんにもおすすめします。

 自分の考えるラーメンの味やイメージは明確にあったので、物件を探しながらスープは自宅で試作をずっとしていました。

 麺に関しては、大和製作所さんの1日研修に2回参加して、最後に1週間の合宿にも参加しました。大和製作所さんの麺学校は、麺も食材もスープもめちゃめちゃいろんな種類が揃っているので、自分の考えるラーメンのイメージがないと絶対に上手くいかないと思いました。でも、自分は明確にこのラーメンで勝負するというイメージがあったのでとても有意義な時間を過ごすことができました。

 いざ開業となり、バイトも3人入れましたが、麺を自分しか打てなかったので朝8時~夜12時まで働いていました。本当に、自分の体が壊れるかどうかの勝負でした。

 3ヶ月ほどたってからは、麺を自分も打ってみたいという子がでてきて、任せるようになってからは少し楽になりましたが、1年目は360日程働いていましたので本当に大変でした。しかも、自分が麺を打つため営業時間も夕方6時まで店を閉めていましたので、半年くらいはずっと赤字でした。これから開業される方は、半年間は赤字覚悟でもやっていける資金を準備することが大事だと思います。

 最初の1ヶ月は新しいラーメン店がオープンしたということで集客もできましたが、1ヶ月後には客数は減っていきました。その中で、リピート客をつけていくかを徹底的に考えて味の改良も死ぬほどしました。

 分析をしていくと、天満のエリアでは、最初に出していたスープは味が薄いということがわかりました。お客さんが残すスープの量をみて、少しずつレードルの調整をしていきました。知り合いの業者さんに特注のレードルを作ってもらって、それぞれCCの量を変えてもらいました。

 味の試行錯誤を繰り返しながら、営業時間も長くしたことで半年後くらいからは徐々に、お客さんがリピートしてくれたり、新規のお客さんも来てくれるようになったので経営も安定してきましたが、本当に心からこれでこの先も飯が食えると思い始めたのは2年後くらい経った頃ですね。

 うちのこだわりは、麺が茹で伸びをしないように、麺を打っているところです。自分自身が「かんすい」の匂いが嫌いなので、それが出ない打ち方をしています。だから、「かんすい」を極力減らして、他のラーメン店の麺よりも50%~60%くらい「かんすい」が少ないお思います。それでも茹で伸びしないというのがうちの麺の特徴です。食べ始めと、食べ終わりに麺が伸びてまったく違う麺のコシや歯ごたえになる雑な仕事をしているラーメン店もありますが、うちは丁寧に麺を打っています。

 スープも天然素材100%であり、冷凍をしていない鶏がら、ミンチ、もみじを使っているので鮮度が全く違います。冷凍すると細胞が潰れて、炊いた時に旨味が出てしまって、灰汁(あく)の量がめちゃめちゃ多く出ます。だから、鮮度の悪い食材を使うと炊いた時に直ぐにわかります。うちは、新鮮な食材を一つ一つ丁寧に使うことにこだわっています。

 その他にも、高麗人参を炊いてスープを作っているので、健康にもめちゃめちゃいいですね。だから、お客さんの層も女性客が多いですね。多い時には200人近くのお客さんが来てくれますが、半分くらいが女性のお客さんですね。ラーメン店で女性のお客さんが多いというのは珍しいと思います。これからも、もっと本物のラーメンを追求して、化学調味料を一切使わない、天然食材100%の体に良い健康志向のラーメンを提供していきたいと思っています。

 

【伊藤店長 談】