くじら食堂
スープは1日40ℓしか炊かない!でも、連日スープが全部売り切れる!その繁盛の秘訣はお客様との親近感を大事にしたラフな接客とラーメンへの半端ない知識にある!
店名
くじら食堂
住所
東京都小金井市梶野町5丁目1−19
席数
12席(カウンター12席)

くじら食堂
スープは1日40ℓしか炊かない!でも、連日スープが全部売り切れる!その繁盛の秘訣はお客様との親近感を大事にしたラフな接客とラーメンへの半端ない知識にある!
店名
くじら食堂
住所
東京都小金井市梶野町5丁目1−19
席数
12席(カウンター12席)

 ラーメン業界に入ってきた経緯はすごい不純なんですけど・・・前の会社で食肉卸の営業をしていて天職と思っていたんですが、免許の更新をするのを忘れていて無免許運転でつかまってしまったんです。笑

しかも、その食肉卸の会社では役職もあったので責任をとって辞めることを決めたんです。

 そこから何故ラーメン屋を開業したかと言うと、食肉卸の会社で働いていたので、最初は焼肉屋さんかラーメン屋さんのどっちらで開業するかを考えたんです。最終的に「ラーメン屋でいこう!」って決めたのは、初期投資が安いっていうのもありましたけど、早く独立しないとやばいという危機感があったのでラーメン屋を選びました。

 しかも家族も家も買ってしまっていたので、単純にすごいと言われる有名なラーメン屋さんで修業することにしました。

 その修業先のラーメン屋が「麺や 七彩」さんなんです。2010年くらいだったと思いますが、そこから「麺や 七彩」さんで修業させてもらうことになりました。

 最初は、ラーメン屋さんで修業したら「1年で独立できるだろう!」って思っていたんですけど、なかなか1年では自分のラーメン屋を開業して独立する自信がなかったんです。

 場所選びや味作りとかも1年では難しいって思ってました。でも、独立希望で入ったので、「麺や 七彩」の師匠から3年経ったくらいに「お前ならもう自分のラーメン屋を開業してもいけるよ!」って言われたのでなんかすごく気持ちが楽になって、独立したっていう経緯です。

 物件は40~50件くらい見ましたが、店舗に強い不動産会社さんからここの物件の連絡をもらって、タイミングよくこの東小金井の物件を見つけたからです。

 しかも、ここの物件はもともと中華屋さんだったんですが、開業する前にその中華屋さん前の人通りを1週間調査したら「絶対いける!」って思ったんです。

 というのもそこの親父さんに「1日どれくらい売れるんですか?」って聞いたら、「1日7万円くらいの売上だよ」って言われたので「7万円以上は絶対にいく!」って確信したんです。

 それに、ここの物件は5年後に規格整備に入る物件だったので、5年続かないと何をやっても無理だろうって思ってましたしね。

 最初は資金が200万円くらいしかなかったんですけど、国金さんから500万円借りて、居抜き物件だったし知り合いのラーメン屋さんが店を辞めたので厨房機器をもらったり、ネットオークションで購入しました。だから製麺機を入れて250万円くらいで開業できたんです。

 でも、カウンターとかもボロボロだったし、空調設備とかもリフォームしてなんだかんだプラス100万円くらいかかっちゃいましたけどね。本当にボロボロでカウンターなんてグラグラ状態。笑

 2013年の9月2日に自分のラーメン屋を開業したんですが、このオープン日は狙ってましたよ。というのも9月の終わりだと夏も終わって、だんだん涼しくなる時期なので、お客さんが来てくれる月っていうのは分かっていたんで、それを狙って出店しました。

 しかも、ラーメン関係のメディアがこの時期にはいろいろと取り上げる時期というのも

 オープンしてからずっと夜だけしか営業をしてないんですが、オープン当時は1日70人くらいのお客さんに来てもらえました。それに、最初からこの「くじら食堂」はスープを1日40ℓ以上炊かないって決めていたんです。

 スープは多く炊くと味がブレるし100人のお客さんがくると、繁盛ラーメン店と言われているので、そこを目指していました。

夜だけの営業にしているのはこのエリアがベッドタウンだからということもあります。

 今になると昼やってもお客さんに来てもらえると思うんですけど、昼はラーメンの仕込みにガッツリ使って頑張ってやってますね。

 味作りに関しては「麺や 七彩」さんがベースになってます。というのも「麺や 七彩」さんで僕は、ラーメンの賄いを毎日食べていたんですけど、毎日食べれるラーメンっていうのはすごいことなんです。普通は飽きが来るでしょ?でも、「麺や 七彩」さんのラーメンは食える!こういうラーメンを追求しようって!

 でも、師匠の麺を自分なりにアレンジして少し変えています。ウチの麺は減農薬だからアトピーを持っている方でも食べれるし、うどん粉を使っているから小さい子供でも食べれるんです。

 師匠も僕も麺を食べさせるスープという考え方なんで、麺をいかに美味しく食べてもらえるかを考えてスープは作っています。スープはダブルスープで鶏と魚介オンリーです。親鶏を入れていて水と親鶏が1対1で7時間炊いています。

 魚介スープは煮干し3種類と、鯖節、宗田鰹、昆布を2時間半くらい炊き込んでます。魚介スープは煮込むので、どちらかというと蕎麦っぽいダシになっていますね。

 かえしダレは、生醤油と濃口醤油を半々でやってます。その中に鶏醤っていう鶏の内臓を塩漬けして出したエキスとイワシの魚醤を入れるんですが、鶏醤も魚醤も旨み成分が多いので味の広がりがあるんです。鶏醤は北海道の「三笠」さんから仕入れさせてもらっています。

 もともと僕も北海道の出身なので北海道の素材を入れたいと思ってたんです。魚醤より鶏醤の方が旨み成分が強いんです。それに、動物系と魚系の融合をかえしダレの中にも出したかったというのもあります。

 林檎酢も入ってますけど10ℓに対して200ccくらいしか入ってないんでほとんどわかる人はいないですけど、全く旨みが違うんですよ。

 まぁ~このレシピもどんどん変わっていくんですけどね。でも、日々進化させていくし、ラーメン屋の店主さん同士で話たりして切磋琢磨してみんな成長していってるから励みになりますよね。

 今、1日の来店客数はアベレージで150人くらい来ていただいてます。男性が7割、女性が3割という感じですね。開業当時は70人くらいで、3ヶ月後には100人を超えて、今150人がMAXです。スープがそれ以上作れないですしね。でも、開店前から多くのお客さんに並んでもらえてありがたいですよ。

 リピーターさんが多くてほんと半端ないですよ。やっぱりベッドタウンですから9割くらいがリピーターさんですよね。週4~5回来てくださるお客さんとか普通に沢山いますからね。

 今後、ここが区画整備をされてなくなっちゃうんで、このままずっと100人お超えるお客さんがずっと来てくださったらこの辺に店舗を移しますし、もし客数が減ってしまったた場合は移転するかもしれませんね。

店作りはナチュラルに適当にすることが大事ですよ。やっぱりお客さんから話かけてもらえるラーメン屋を目指してますね。それに僕がラオタなんで、お客さんにも話かけられるし、コミュニケーションというか接客がお店にお客さんが来店し続けてくれるポイントだと思いますよね。絶対接客!

 “常連ビイキ”いうことを書かれたりしますけど、やっぱりそれくらい親近感のあるラーメン屋作りをしたいっすよね!

 今後の目標は、自分の知り合いでオーストラリアで1日3店舗で2,500人くらい来るラーメン屋さんを作っている方がいるんですが、そこのラーメン屋さんの社長と一緒にラーメン屋を海外でやりたいなぁ~っていうのと自分のラーメン屋も増やすために店舗展開をしたいって思ってますね。

 

【下村店主 談】