くそオヤジ最後のひとふり
「十三で飲んだら、貝やろ!」の一声で生まれた貝づくしラーメン!貝の旨味エキスがじゅわーっと染み渡る絶品の一品!
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僕は基本的にずっと居酒屋で働いていたんですよ。13年ぐらいやっていました。20代半ばから飲食業界で働き始めてそこからずっとです。
もうサラリーマンおれ絶対無理や!
って思ってそこから夜アルバイトで始めてから夜の方にウェイトが増えてきて、もうサラリーマンをやめてそこからずっと飲食ですね。
でも、ラーメンは2年前からですね。居酒屋をずっと自分でやりたかったんですけど、前に任されていた店が閉めようという事になって、どうせやるなら〆のラーメンを出せる店にしたいなぁということで、〆のラーメンなら醤油やなって思って。大阪で醤油ラーメンで有名な「金久右衛門(きんぐえもん)」さんで修行しました。
ちょっと正直僕ラーメン屋なめてました 笑
まあ、勉強してたし、飲食やってきてたし、まぁ出来るやろ!ってなめてたのが、初めて習うことばかりで驚きました。例えばうちはスープも繊細やから、水切り1つとってもめっちゃ気を使っていますよ。
今でもラーメンに関してはわかっていないことばかりだと思っていますね。いまでも“この味ってどうやってんやろ!”って驚きの毎日です。
もともとの居酒屋は門真市だったんですよ。僕が勤めた1番最初の居酒屋は中津だったんです。そのお店は完全に任されていたので独学で少しずつ経営は覚えていきました。
それで、〆に出すラーメンを~ということで「金久右衛門(きんぐえもん)」さんなんですけど、やっぱり醤油ラーメンがいいなぁ、って思ってたんですよ。
実は食べたことも無かったんですけどね。笑 ウェブでチャチャッと調べてみたら、大阪では「金久右衛門(きんぐえもん)」さんが一番美味しいんや!って単純に思って。笑 梅田で丁度募集してたのですぐ行きました。
僕楽しかったらなんでもいいんで、お客さんいっぱい来ている繁盛店だったので、すごく良かったですよ。
(画像は一品のはまぐりラーメン)
お店で立っているときも常に美味しいって言わせたんねん!ごちそうさまって言わせたんねん!っていう感じで楽しかったですよ。1年ぐらいですね。
やっぱラーメンは商品勝負ですもんね。居酒屋は100品あったら1品・2品美味しいのがあればいいんですよ。100品の中で美味しいメニューの比率が高いと美味しい居酒屋って言われるんです。けどラーメンは1品だけ、ですもんね。お客さんが注文した1杯のそれだけで評価される。それはすごいことっすよね!
ラーメンは美味いか美味くないか!完全真剣勝負じゃないすか。笑
ほんまにこれ美味いか!?ってお客さんもそういう感じで来るし、そういう戦いが、やっぱすごいっすよね。大体1杯食べたら帰っちゃうし、次行くか行かないかが決まる。一瞬の勝負ですよね。
オーナーとの出会いは「金久右衛門(きんぐえもん)」さんで一緒に働いていたのがきっかけです。でも僕より先に、「人類みな麺類」をするために独立していったんですよ。それがスゴイいいお店なってきて、繁盛してきたぁ~という所で十三の方に新しいラーメン店を出したいという相談を持ちかけられて、店長を任せてもらいました。
一緒に飲みにいった時に、良かったら一緒にどう・・と話を振ってもらって、それでそのまま乗っかりました。自分がクソ親父としてここでデビューです。笑 おっさんやしもうきみ~後ないやんけ~!っていう一発勝負のコンセプトですよ。
オープンが2013年の4月13日の予定だったんですが、場所が十三(じゅうそう)だからそれにちなんで13日でしたね。それで、プレオープンを2013年4月12日にしたんですよ。
これらを企画したのはうちのオーナーなんですけど、アイディアマンですよ。今は、おかげさんで1日150人以上のお客さんに来てもらってます。お客さんの層としてはどんな感じですかね~。ん~。やっぱり、1番多いのがサラリーマンの飲んだ帰りのお客さん。ノー残業デーがこのあたりはあるので、その時によく来てもらえます。また土曜日はファミリーやラーメン好きな人たちとかですね。
土曜日の夜中は飲み帰りの若いお兄ちゃんたちですね。飲みの後が多いですね、場所的にも。あと、女の子1人もありますよ。カップルも多いし。いい感じのときは6:4くらいの割合で女性も来ますよ。生ビールをヒューガルデンを置いてるんですけど。ベルギービールの世界NO.1らしくて、オーナーが好きみたいです。
ラーメン食べに行って、機会あったらまた行こか、の50点のお店ってアンパイですけど
好きな人は好きやけど嫌いな人は嫌いな、ラーメンにならないと、あかんと思うんですよ。
うちもそうですけど。
ここのラーメンの味に関しては、オーナーと1商品あたり2回試作をして、すぐに決まりました。めちゃすんなりですよ。貝は3種類使いたい、じゃあこれで。濃い~?薄い~?甘い~?で、どんどん決まっていきました。当日予備知識もなくとりあえず盛り付けて、ガーンって出して。笑
勢いですけど味は美味しいですよ!
オーナーは基本的に“自分がいいと思うもんを出す”という所で徹底していますよね。売れないかも・・・とかそういう不安というのは一切感じてなく見えますね。笑
自分がいいと思うもんを出す。それは前の店舗の時から一切変わってないです。
考え方も発想もいい意味でブッ飛んでます!
そんなオーナーはなんか貝でどうしてもやりたかったみたいですよ。
「十三の飲み帰り、やっぱり貝でしょ!」
「しじみ食べたいやん?」
みたいな、すげぇシンプルですよね。
シンプルに考えすぎやろ!と思いながらも。シンプルが故にいいのかもしれません。
メニューも手書きでシンプルに描いたりしてますよ~。
スープは貝だけ!
結構使わないと味がしっかり出てくれないんです。笑 すげぇ量の貝 笑 浄水器を使って、活水と浄水の2種類で、美味しい水を使っています。
うちのスープはかえしを入れるとめちゃめちゃ美味くなるんです。スープとかえしのセットで抜群に美味しくなる。そういうラーメンですね。
一杯ずつ貝を炊いてスープを出してるんです。
だから、うちなんぼ頑張っても同時に5杯までしか出せないんです。
一回沸いただけじゃ弱いから、そこから弱火で炊いて貝の旨味を出していますね。寸胴でゴリゴリ炊き続けることはしていないです。なんか炊くほど旨味が飛んでる気がして。けど、出だしの濃いエキスが出てる時が一番美味しかったんで、それからずっとそうしています。
麺は「人類みな麺類」とはちょっと違います。「人類みな麺類」はその日に打って出してるんですけど、うちは1日寝かして平打ちで打ってるので、コシがありますね。粉は一緒です。ええ、あのうどんの粉を使った麺です。
うちは動物系のスープ使わないので、ラーメンっぽくならない気がしたので、逆に麺の部分でラーメンぽさを出しました。
うちも「人類みな麺類」も、どちらもスープに一番合う麺なので是非食べに来てもらいたいです。
あと「人類みな麺類」と違うは、太チャーシューに対して、うちはレアの極薄チャーシューです。うちのラーメンにあのでかいチャーシューは合わないかなと思ったので、薄めのしゃぶしゃぶみたいなチャーシューにすべきや!ってなんか思ったんですよ。
まぁ~。いろんな試行錯誤をして美味しいラーメンを出し続けたいと思ってます。これからの目標は、ラーメン業界もごっつい勢いあるし、いろんなラーメン店ができて、もうほんと激しい戦いなんで、この「くそオヤジ最後のひとふり」を負けないいいラーメン店にしたいし
醤油ラーメンっていうたら「くそオヤジ最後のひとふり」 やなってお客さんが言うようにしたい!と思っています。
【柳原 店長談】
取材スタッフ談
「底抜けに明るい店主の元気なお店案内が超楽しかったです!で!!!女性の取材スタッフがここのラーメンを偉い気に入ってました★貝の赤だしみたいなエキスがじゅわりと効いたラーメンです!で、やっぱりここのオーナーと店主のコンビネーションで産み出される自由な発想な”ラーメン界の常識をぶち破った”ラーメンは本当に驚きの連続でした。是非、一度行ってみてほしいな、と思うファンタスティックなラーメン屋さんでした^^」