ラーメン店を経営するからには何かポリシーを持って始めるのでしょうが、堅実に儲けようと思うなら、オリジナルの店を出すより、どこか有名なラーメン店に修行して味を覚えて、そのラーメン店の流行っているポイントを学ぶことが賢明だと思います。
確かに店主の味のこだわりは時に必要ですし、そうした味を求めるコアなラーメン党もいます。しかし、それが一般大衆受けするかというと、その道のりはかなり険しいと思いますし、実際にそれで消えていったラーメン店を私はたくさん知っています。
我々も含めて、「あぁ~ラーメンが食べたいなぁ~」という衝動にかられる時がよくると思います。そうしたときは大体具体的などこかのラーメン店の味を思い浮かべます。今までに食べたことのない味のラーメンを食べたいという衝動にかられることはほとんどないといっていいでしょう。そういう意味では、「長いものに巻かれろ」ではありませんが、お客さんが喜んでくれる確率の高いラーメン店の味に合わせるのがベターなのです。
店主の自己満足ではラーメン店経営を続けるのは非常に難しいということです。他店の流行っているラーメン店の味に似せるのは納得いかない部分もあるかと思いますが、最初の店舗をオープンする際には、長い目で見るとこれが最も確実であるといえます。
私もいくつかラーメン店を食べ歩くことがあります。地方へ出張に行った際など、安くて地元の味に触れることができるという点でラーメン店はお得な存在であると思います。そうした私の経験の中でも、おすすめのラーメン店は「来来亭」です。ここのラーメンはどれを食べても味に「ハズレ」がありません。味にパンチがありますし、いろいろと客の好みに合わせてオリジナルのラーメンを作ってくれます。また何より店員さんたちのイキがいいというのも魅力で、店を出るときも、また来てみたいと思えます。それと店の清潔感も大切な要因であると思います。
逆に評判のよくないラーメン店のパターンは、過去に来店した芸能人のサインを壁いっぱいに貼って、いかにもこのお店は有名ですよと言わんばかりの宣伝をしているところです。観光客狙いなのでしょうが、こうしたお店には地元の人はあまり入らないケースもあります。地方へ行くと、観光雑誌などでよく見る「うまいラーメン店」とタクシーの運転手さんたちが教えてくれるラーメン店は違うことがあります。
やはり地元の人は「本当にうまいラーメン店」を知っているのでしょう。同じ理由で芸能人が経営しているというラーメン店。これらの共通するのは、有名人の名前を使ってお客さんを呼ぼうとするために、味をよくするための努力が不足しがちな部分です。一時的には流行るかも知れませんが、リピーターは少ない傾向にあります。
たかがラーメン、されどラーメン。そんなラーメンにかける店主たちの様々な思いを考えると本当に味わい深く感じます。