中華亭蔵王分店 宮城県蔵王町 | |
みちのく宮城県は南蔵王えぼしスキー場の麓にある中華亭蔵王分店をご紹介します。このラーメン店店は、中華亭白石本店の娘さんが独立して始めたラーメン専門店です。本店の創業はあっと驚く87年です。私は幼い頃この店の近くに住んでいまして、それこそここのラーメンは約50年食べ続けています。 |
地元だけの密かなおいしいラーメン店として、地元に育まれていたお店でした。私は出前で毎週食べていました。今から約20年前、地元のタウン情報に掲載された途端、大ブレイクして、いきなり全国区となり、今でも白石本店は、土日は他県ナンバーの車で長蛇の列です。ただ数年前、2代目の親父さんが亡くなってしまい、今では、その奥さん(おばあちゃん)と娘さん(長女)が作っているんですが、う~ん・・・。味がすっかり変わってしまったのです。これはこの道50年の私の舌は騙されません。観光客はこの味しか知らず、相変わらず長蛇の列ですが、私にとってはまったく違う味なんです。
そんなわけで、中華亭からはしばらく遠ざかっていたのですが、娘さん(次女:私の同級生)が独立して、約20年前にえぼしスキー場の麓の奥まったところに分店を出しました。隣がレンタルスキー屋さんなんで、キワモノのラーメン店のような気がして、行ってませんでした。でも、先日近くを通った際に寄って見ると、おお!これは昔の中華亭そのものの味ではないですか!感動しました。ここでのお薦めは、なんといっても中華そばです。創業以来まったく変わっていない不動の定番です。
最近はみそタンメンとチャーシューメンとメンマラーメンが増えてしまいました。麺は細麺ストレートです。一見乾麺を思わせますが、手作りのかん水麺です。白石は温麺(うーめん)が有名で、それとそっくりの細さの麺で、地元白石産の小麦を使っています。だしは実は今でもよくわからないのですが、鶏がらが基本で、そこに煮干などを入れて煮込んでいるようで、醤油ベースで透き通るような色をしています。さらに特長は油を使っているところです。この油が油膜を張ってくれるので、麺もスープもとても熱いのです。普通のラーメンのような気持ちで、ゴクンとやったら確実に舌は火傷を負いますので、要注意です。
具は、薄切りの脂肉のほとんどないぱさぱさのチャーシュー肉です。でもコアなファンだと、これがチャーチューの原点だという人もいます。あとは海苔が1枚、メンマにねぎという、昭和そのもののラーメンです。食べると、まずその熱さに驚くことしきりです。熱いけどうまいというのが、適切な表現だと思います。麺はストレートなので、スープは絡まず、どちらかというと博多ラーメンに似ていますが、その食感は、ほどよく堅くて絶品です。食べると、量が絶対足りないので、大盛り(1.5倍)かW(2倍)が最適です。 間違いなく、このスープです。親父さんが元気だった本店の味に限りなく近いです。土日に行くとしたら、1時間は待つ覚悟で、南蔵王へのドライブのついでに寄られるのがいいと思います。