麺屋 NOROMA
関東と関西のラーメン屋修業を経て完成した鶏感たっぷりのラーメン!奈良というローカルエリアなのに日々行列!14席で10回転以上する繁盛店に!
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僕はちょうど27歳の時に、働いていた仕事をリストラされてしまって・・・。
それからというもの、「自分には何が出来るんだろう?手に職もない自分に出来ることなんてあるんかな?」って自信をなくしていました。ただ、ラーメンを食べることだけは大好きだったんですよ。
だから「自分にはラーメンしかないんじゃないか?こんなにラーメンが好きなら自分で作ってやろう!」とその時に思ったんです。それに、僕は正直言って当時は接客があまり好きじゃなかったんです。当時のラーメン屋さんのイメージは僕の中で、接客に力を入れなくてもできるものだと思っていたんですが、やってみると接客の大切さに大いに気付かされましたよね。
何より、自分の作ったラーメンを食べたお客さんから「美味しかった!ありがとう!」「また来るわ!」と声をかけてもらったり、お客さんの声をリアルに聞けた時に、ラーメンを作ることと同じくらいに接客が楽しいと思うようになっていきましたね。
やっぱりラーメンが好きだったんで昔から食べ歩きは結構していたんですよ。まさか自分が作る側になるとは思ってなかったですけどね。その食べ歩きしている時に一杯のラーメンに出会って、その味に惚れたんです。関東にあるラーメン屋さんだったんですけど、もう「これだ!」って思いました。
それですぐ求人情報を調べて関西から関東に面接を受けにいきました。僕が28歳の時でしたね。だから、そのラーメンこそが、僕がラーメン屋を本気で目指そうと思ったきっかけになって「こんな美味しいラーメンを自分のラーメンとして出したい!こんなラーメンを自分で作りたい!」って強く思うようになりましたね。
そこのラーメン屋さんでは1年半ほど修行を積んでから関西に帰ってきました。関東では、豚骨ベースの濃厚ラーメンで濃い味が売りだったんですけど、関西では少しあっさりしたラーメンの方がお客さんにウケるかなと思って、また自分の納得するラーメンに出会うために食べ歩きを始めました。そして出会ったのが「金久右衛門」さんのラーメンでした。
もう自分の中では、どこよりもずば抜けて美味しい醤油ラーメンだったんで、また速攻で電話して「働かせてください!」って。笑
その後、「金久右衛門」さんで1年ほど修業させてもらって、「製麺の勉強したいな」と思って「金久右衛門」の方に相談したら「ジャンクストーリー」の井川さんを紹介してもらうことができたので、「ジャンクストーリー」さんで1年ほど勉強させてもらいましたね。
僕は初めから計画を立てて動くタイプの性格でもなかったんで、自分のラーメン屋を開業して独立するっていうのも漠然と考えていた程度ではあったんです。
ただ、やっぱり子供が生まれたことで責任感も強くなって独立する決心がつき、僕が33歳の2013年12月にこの「麺屋 NOROMA」を奈良にオープンしました。
オープンまではだいぶ時間がかかりましたね。物件選びが大夫難しかったんですよ。
僕は地元が奈良なので、ラーメン屋を開業するなら小さい頃から生まれ育った場所でやりたいなと思っていて、最初は奈良では有名でラーメン激戦区と言われている「富雄」に的を絞っていたんです。
物件は、半年で20件以上は見ましたが、自分の気に入る物件が全く見つかりませんでした。その間も資金はどんどんなくなっていくし、電気屋でアルバイトしながら生活していました。
そこで少し範囲を広げてみたところ、この「麺屋 NOROMA」の店舗を見つけることができたんです。
もともと資金は無いに等しかったんで、軍資金に関しては飲食店協同組合という組合に入って国金から資金を調達することができました。
この店舗はもともと居酒屋の居抜き物件だったんですけど、僕は子供連れのファミリーのお客さんに来てもらいたくて、小上がりは絶対に作りたかったのでリフォームしてほぼスケルトンの状態から内装設計をしていきました。
しかも、その時の大工さんが費用を安く済むようにいろいろ考えてアドバイスして下さったんで
物件も内装も出来てきて、いざ!味作りなんですけど、スープは鶏白湯でいくのは決めていたんですけど、「なかなかこれだ!」って自分が納得いく味にならなかったんです。
だから、一週間オープンを遅らせました。まあ、今でも納得のいく完璧なスープにはなってないんですけどね。ラーメンは日々進化する食べ物なので、もしかしたら一生納得する味にはならないのかもしれないし、一生追求していかなければならない食べ物という感じですよね。
僕のラーメンスープの原料ですが、大量の鶏の部位を入れており、部位は炊き時間や火の入れ方によってダシの出方が変わるんです。
豚も入れていますが1割程度ですね。そうすることでより鶏感を出せるんですよ。野菜は、香味野菜を入れて、大体8時間前後煮込みます。
素材、素材によって、一番いい出汁が出る時間って違うんで入れるタイミングや煮込む時間を意識してやっています。
大変ですけどこれは本当に大事な作業ですからね。
そして大事なのがやっぱりかえしダレ作りですよね。僕のタレは、醤油を入れた時により一層、鶏の旨味、鶏感が強く出るようなスープを生かすタレに仕上がっています。
これを僕は「加速する味、加速するタレ」と呼んでいます!あるモノを入れることで味がしまってより美味しくなるんですよ。あるモノっていうのは・・・これは言えません。笑
これがラーメン屋さんでよくある企業秘密ってやつですね!笑
麺のこだわりとしては、のどごしと食べやすさですね。僕の麺は一般的な麺より麺線を短くしてるんです。子供からお年寄りまで食べやすく、というか僕が麺をすするのが昔から下手だったんですよ!
なので「そんな人でも食べやすい麺がいいな」と思って通常より少し短めにしてみました。つけ麺は自家製麺を使っていますが、営業が終わってから製麺作業となるので本当に大変ですね。
帰るのが夜中の2時なんてザラですけど、やっぱりお客さんから「麺変わったよね?美味しくなったよ!」の声があるからこそ続けられる仕事だなぁってつくづく感じます。
その甲斐あってかお客さんの入りは平日のお昼と夜で大体160~180人で、土日、祝日で180~200人を超えるほどの方々に来ていただいています。
客層も、ファミリーからカップル、お年寄りまで幅広いですね。男女比率だと6割が男性、残りの4割が女性ですかね。
うちは7割方が新規のお客さんなので初めての方には入っていただきやすいと思いますよ。リピートのお客さんは、お客さんが並んでいない時を狙って来てくれるんですけど、申し訳ないなぁ~って・・・。
店舗作りのポイントとしては、やっぱり何より接客です。ラーメンが美味しいお店は本当にいっぱいあるんで、味以外の部分で勝負しないと勝ち残ることはできないですかからね。
例えばお年寄りの方や妊婦さんが来られた時には扉を開けに行く、小さなお子さんや、車いすの方への配慮など細かい小さな気配りを大切に心がけています。
そうやっていろんなお客さんに愛されるラーメン屋にしていきたいですね。
そして将来的には鶏を1から自分で育てて本当に鶏にとことんこだわったラーメンを作る!というのが今の自分の目標です。会社名も考えてるんですよ!
「ビビリーカンパニー」ってゆうね。笑
「ビビリー」=「ビビり」って意味で、まぁ~チキンっていうことなんですけど。笑
チキンな僕でもここまでできたってゆうことでこのネーミングにしたいって思っています。
だから、これからラーメン屋をやりたいと思っている人も、ビビらず何事にも色々と挑戦していっていただきたいですよね!
【高岡店主 談】
【麺屋NOROMA RECRUIT MOVIE】