フスマにかけろ中崎壱丁
貝汁の効いた昔ながらの中華そばがラーメン通のブロガーからも大絶賛されているラーメン店!
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ラーメンがめちゃめちゃ好きで、20代前半にラーメン店で雇われ店長として働いていました。その後、和食やイタリアンで働き営業などの仕事もやったりしていたのですが、最終的にまたラーメン店をやりたいと思い自分のラーメン店を開業するに至りました。
やっぱり、自分が一番好きなラーメンで経営をするというのが、一番成功すると思いましたしずっと続けていくことができる商売とも思いました。
ラーメン店の開業の際には、いろいろな物件を見回りました。そして、この中崎の商店街に決定した理由は、中崎は梅田と天満の間でアクセスも良い立地なので、サラリーマンや若者も多く来てくれる場所と思ったからです。
商店街内はどちらかと言うと、年輩の人が多く行き交いしていますが、この周りにはカフェもたくさんあり、若者もこの辺には多くいるのでこの立地にしたんです。平日はサラリーマンの方が多く、平均すると毎日150人くらいは来店してもらえていると思います。週末には多いときには、200人以上になることもありますね。
店舗はもともと炉端焼き居酒屋だったのですが、内装や雰囲気が気に入ってそれを居抜きで改装してラーメン店にしました。開業にかかった資金は500万程度です。自分の貯金を使ってやったんですが、後々いろいろと手を加えていったらそのくらいの資金が必要となりましたね。
施工なども自分でできるところは、自分でやりました。例えば、カウンターなどは自分で作った手作りのものです。以前の炉端焼き居酒屋でお米を炊くのに使っていたと思われる釜も残して、味を出したりもしています。
「フスマにかけろ中崎壱丁」のラーメンの特徴は、全部のラーメンのスープに貝のダシが入っているところです。また、魚を焼いてダシを取っているんですが、その魚はこの店舗の二階で干して干物にしています。ですので、ダシとなる食材からうちでこだわって作っているんです。
煮干しと比較しても全く違う旨味が出ます。個人的に甘味のあるものが好きということもあって、鯛を使っているんです。だから、甘味が出るんです。やっぱり世の中にないこの店でしか食べられないオリジナルのラーメンを出したいですからね。かといってトリッキー過ぎてもお客さまに受け入れられ難いので自分の好きな中華そばと組み合わせた創作ラーメンとなっています。イタリアンで働いていた経験も活きていますよ。
一番自分の中で打ち出したい部分が「おもしろいラーメンを提供する」ということです。だから、途中で味を変えられるように「エビ油」を入れて途中で味を変えてもらい、その変化を楽しんでもらうというような打ち出し方もしています。
また、塩や醤油などいろいろな食材もオリジナルの味を出すために、様々なメーカーさんや業者さんから情報をもらって試作をしています。それを店内のディスプレイとして飾ったりもしています。
ラーメンは京都にある老舗の製麺会社「棣鄂」さんから仕入れています。オーダーメイドで麺を何度も試作して頂きました。ちぢれ麺にしたり細麺にしたり、試作回数は40~50回くらいはいったと思います。スープに合う麺はどれかを何度も試しました。食べ応えがあり、インパクトがある麺を追求していきました。
何回もやっているうちに「これや!」という麺に出会い、その時は一瞬で決まりましたね。最初からこの麺に出会えていたら、試作を40回も50回もする必要はなかったのですが、これもタイミングというかね(笑)
この店の名前になっている「フスマにかけろ中崎壱丁」という「ふすま」っていうのは、小麦粉の表皮の部分でふすまと胚芽を取り除いたものを小麦粉というのですが、うちはこの「ふすま」を一緒に混ぜた小麦粉を使っているんです。だから、他のラーメン店の麺と違った香りと旨味が出るんです。
こういうおもしろいラーメンなので、ファンになって頂けるお客さまも多くいます。その中のブロガーさんの影響で販促活動は一切していませんが、新規のお客さまにも多く来て頂けています。また、テレビの取材などの依頼も来たりしますので、ありがたいですね。サイン色紙も飾っていますしね。