味噌麺処 花道
人生やりたいことをやる!気づけばラーメンしか知らなかった! 地域密着で町の人たちに愛されるラーメン店を!
店名
味噌麺処 花道
住所
東京都中野区野方6-23-12
席数
14席(カウンター6席・テーブル4人席×2)

味噌麺処 花道
人生やりたいことをやる!気づけばラーメンしか知らなかった! 地域密着で町の人たちに愛されるラーメン店を!
店名
味噌麺処 花道
住所
東京都中野区野方6-23-12
席数
14席(カウンター6席・テーブル4人席×2)

 始めてバイトしたのは19歳で学生の時だったんです。ラーメン屋で女の店主だったんですが、すごい忙しいラーメン屋だったんです。僕は体育会系の部活をやってて、接客業にはチームプレーにも通じるとこもあり、とても興味がありました。

 それで学生を卒業する時に就職氷河期っていうのもあったし、面接行っても納得いく職業がなくて、親に「大学行かせてもらったけどちょっと自分の好きなことをやらせてくれ」ってお願いして、そこからラーメン屋でガッツリ働き始めたんです。別にどこのラーメン屋で働きたいとかそういうのはなかったんですけど、接客とかにすごい興味あったというのもあります。

 人生やりたいことやろうってことでボクシングをしながらラーメン屋でも働いてっていうのを1年くらいやってて、26歳くらいで単車で居眠りをしてバイク事故を起こして松葉つえで働いたりして、休みなしだったので自主退社をしました。(笑) そこから独立しようってことでパチンコ屋で働いて資金を貯め始めました。

 ちょうどその頃「麺処 井の庄」の店主が高校の同級生だったんすけど、そいつとはラーメン屋で一緒に働いてたこともあるんですけど、そいつの店が忙しくてバイトの子も辞めちゃって「もうラーメン屋たたむわ」っていうから、僕も同い年でライバルっていう意識もあったんですけど、状況も状況だったんで一緒にそこを手伝いはじめたんです。20代の頃は全然遊んでなかったですね。

 やりたいことは全部やってたら最後に本当に好きなモノが残るだろうってことでやってたらラーメン業界しか知らないって思ったんです。(笑) それが29歳くらいで、自分は30歳でラーメン屋をやってなかったらラーメン業界を辞めようって思ってたんです。でも、2008年の6月にいい物件を見つかって、9月にオープンしました。資金的には600万くらいを工面してこの「味噌麺処 花道」を作りました。

 僕は練馬区出身なんですけど、ここのお店の近くに大学の友達が住んでて、この商店街は立地的にも詳しかったんです。だから、この辺で物件をたまたまインターネットで探してたんですよね。そしたら、もともと焼き鳥屋だったこの物件が出ていたのでここならと思い、決めました。

 ポイントは商店街の中でも対面も近くて、路面からも見えるようなお客さんに近くて地域に密着したラーメン屋を開業するっていうのが一番重要だったんです。ぶっちゃけ味はいまいちでも流行ってるラーメン屋ってあるじゃないですか!?それって立地条件がデカいと思うんですよ。やっぱり商店街は人がいますからね。だからガラス張りがよかったんです。

 ただ、居抜きで借りて不動産屋さんに内装屋さんを紹介してもらったんですけど、その内装屋さんが発注した下請けの施工をする業者さんが全然ダメで、欠陥だらけだったんです。だから、数ヶ月程度でいきなり水が漏れてきたり、防水加工が甘すぎてカウンターの外に水が出てきたり、耐熱のパイプから漏れたりしたんですよ。

 施工ミスると木が腐ったり天板の後ろはゴミが置きっぱなしだったり、カウンターを全部取ってコンクリの基礎から変えたりしないといけないってなるんですよね。さらに、欠陥工事でリフォームすると2週間くらい店が営業できないから売上は入らないし、従業員やアルバイトはどうすんの?給料はどうすんの?ってなって、本当に最悪ですしたね。

 だから次は知り合いの信頼できる業者さんにヒアリングをこっちからバンバンして、しっかり答えられるかどうかを確認したりしてたんで今回は大丈夫でした。(笑) だから、本当にラーメン屋を開業する方には絶対厨房の工事をみたり、配管、排水、空調などは絶対見ないとダメだと思いますよ。特に空調と水回りは絶対です。空調は暑いとお客様も来ないし、寒いのも同じでお客様が来ないって結果になりますからね。

 最初のオープンからお客様は来てくださりましたよ。やっぱりラーメンブームだったのでテレビの効果や口コミなどもあり、凄い時は100人くらい並んじゃってもう大変でした。しかも、商店街だったから周りのお店にも迷惑かけちゃいましたね。だから、お客様に整理券を配ったりメディアに出ないようにしたりして、店周りの掃除をしたり、ちゃんと気配りをしないとダメなんですよ。店が忙しいからしょ~がねーだろ!っていう態度だと絶対ダメですよね。こっちがちゃんと周りのお店にも気遣いすることが一番大切だと思います。

 オープン時は工事の欠陥もあり水が出てないかなとか虫が出てないかなとか思ってしまうと全然ラーメン作りに集中できなかったけど、リニューアルしてからはそんな心配もなくなり、ラーメン作りとか接客に集中できました。

 1日、大体160人くらいの来店で、土日は220~230人くらいのお客様に来て頂いてます。ラーメンブームの頃は一時の爆発力はあるんですけど、うちは常連さんが多いんで、ちょっと話をしたりお客様とのコミュニケーションをとるのも大切なんです。だから、リピート率は8割、9割はリピーターさんです。平日は地元の人で、休日は遠方から新規のお客様が来てくださります。客層は学生さんやサラリーマンの方も多く、早稲田大学の学生さんが一回食べに来て、その次に友達を連れてきてくれたりしますよ。女性のお客様も多くなりましたね。1人でくる女性のお客様も多いですよ。男性、女性の比率でいくと、7割、3割くらいですかね。路面側の入り口で仕事をしているスタッフが最後に必ず挨拶をするっていうのは絶対しようって言ってます。そういう声がけは大事ですからね。

 スープは、濃すぎず薄すぎずというバランスを出すのがとても難しいです。濃いのが流行ったりしてますが、濃度を落としながらも前のスープよりも美味しくなるようにレシピを開発したりしています。だから、おじいちゃん、お婆ちゃんが食べられるようなラーメンを作りたいんですね。

自分は醤油ラーメンとかが好きだったし、何で味噌ラーメンなんてあるんだろ?って最初は思っていたんですけど、『さっぽろ純連』の味噌ラーメンを食べてから考えが変わりましたね。

 げん骨で最初ダシを出して、その後、豚足、鶏の胴がら、もみじ、鶏皮、背脂、玉ねぎとジャガイモを入れて7時間くらい炊くんです。、ガラだけで90kgを炊いてます。

 麺は、三河屋製麺さんに依頼しています。国産小麦粉100%で作ってもらってます。小麦粉の味も風味も強い麺ですね。三河屋製麺さんの麺が美味しいかったし、昔働いていたラーメン屋の時からずっと使っていたってのもあるんですよ。

 かえしタレはうちの店はないんです。ラードとニンニクと味噌を中華鍋で焦がして香りを出している。山椒もちょっと入っています。味噌は野方にある巫女ちゃん味噌っていう宮坂醸造のお味噌なんですよ。この味噌は庶民的で美味しいんで、だからこれが一番いいんです。味噌汁みたいなのが好き何で。(笑)

 マネージメントに関しては、お客様と楽しくやろう!っていうのを言ってます。やっぱり、肉体的にはしんどい仕事ですし自分で楽しくなるようなことを考えてやっていくっていうのが大切ですよ。だから、限定ラーメンをやりたいってなったらそういうのも試作してメニューにして出したりしますしね。僕がいるからお客様が来るのではなくて、うちで働いて従業員にもお客様がつけば独立開業してもお客様は来てくれますしね。

 今後の目標は、店を長く続けることですよ。だから、お客様に長く来てもらえることが大事です。例えば、カップルで来てた2人が子供を連れてきたりするんですけど、そういう時間を一緒に共有していけたらいいて思います。

 働いている子には独立開業して成功してもらいたい!っていうのが僕の目標です!あとは、2015年の3月に結婚もするんでけど、嫁さんにはこれからもよろしくって思ってますね!(笑)

 

【垣原店主 談】