繁盛ラーメン店はお客さまの視点にたった仕掛けをしている

お客さまが何か店舗を選ぶ時に、ほとんどのお客様は頭の中で何を食べるかという具体的なことはあまり考えていないものです。すでに食べたいものが決まっていてお店を探している場合は別にして、一般的にお客さまは店舗の前においている看板や店内のメニューやポスター、メニューサンプルを見てから、それを食べたいか食べたくないかを判断します。

 

つまり、パッと見た瞬間に自分の今の気分にあったメニュー名や食材名、美味しそうなメニュー写真、漂ってくる美味しそうな香り、そういったお店が発信している情報を受動的に脳が判断し、お店に入るかどうかを決めるのです。ですから店頭の表現物で五感を刺激する情報を発信することが非常に重要となります。

 

例えば、同じストリートにラーメン店が2軒並んで建っていたとします。Aのラーメン店は暖簾にラーメンとだけある店舗で、B店は店頭にラーメンの写真をたくさん掲載したメニュー看板が置いてあります。このストリートを通ったお客さまは、A店とB店のどちらに入る確立ガ高くなるでしょうか。口コミなどの何も情報の無いお客さまは多くの場合、B店を選択するでしょう。もちろんすべてのラーメン店にあてはまることではありませんが、ラーメンの美味しさをお客さまの五感に訴える販促活動を意識適にしているラーメン店はここ最近多くなってきていますが、まだまだ少ないと思います。

 

店内のメニューデザインについても同様だと思います。これは、今まで私も実際に経験しているのですが、メニューブックの中にラーメンの写真を撮って入れた場合と、単に文字を入れただけのメニューが混在している場合、写真が入っているメニューの注文数が2倍以上になるのです。しかし、この前提として美味しそうに見える写真であるということが重要となります。もし、美味しそうな写真でなければ逆に注文数は落ちるので気をつけなければなりません。

 

お客さまが料理を味わうのは舌や鼻なのですが、実際に美味しいと感じるのは「雰囲気」や「イメージ」という直接的に味に関係ない要素も大きく影響があるのです。例えば、お客さまがメニューを選んでいるときに入ってくる情報として、そのメニューの素材やシズル感、メニューブック上の見た目の印象が良ければそのメニューは美味しいという認識を持ってもらえることにつながります。もし、美味しそうなメニューが多く掲載されている場合は、また次回来た際に頼んでみようという動機にもつながる可能性もあるかもしれません。

 

このようにお客さまの性質をしっかりと考えて、一歩進んだ意識を持ってメニューのデザインや店頭の看板デザインを考えることが重要だと思います。ちょっとしたお客さま視点を入れることがラーメン店の集客アップのポイントになるのです。