街中の出前を展開している小さな繁盛ラーメン店のノウハウ

街中にある小さなラーメン店はどのように売上を立てているのでしょうか。5坪くらいの小さなラーメン店では、回転率を上げてようと思っても1日の回転数を劇的に変えるのは難しいのが現状です。

しかし、街中の小さなラーメン店には儲かる理由がちゃんとあるのです。

 

では、この街中の小さなラーメン店の生計が成り立っている理由は何なのでしょうか?

 

それは、出前需要を取り込んでいることが挙げられます。例えば、東京の新宿や歌舞伎町などの街中の小さなラーメン店は、横のつながりを活かしてクラブやキャバクラのボーイやバーなどのアルバイトから開店する前の腹ごしらえとして出前を注文するという需要をしっかり掴んで、出前のサービスを展開しているのです。

 

例えば、1日の来店客数が50人だとしても、出前の数が50人だとすると1日の注文個数は100件になります。という具合に、来店してもらうだけでなくこちらから出張して料理を提供しているからこそ売上がアップするという図式なのです。小さなラーメン店ほど、このような出前戦略をきっちりと展開しています。そして、出前を展開しているラーメン店にはメニュー構成にも特徴があります。出前を展開するとわざわざ自店に来てもらう必要はなくなります。

 

つまり、回転率をガンガンアップさせるメニュー構成でなくても良いのです。回転率の高いラーメン店はメニューの数が少ない傾向がありますが(店内のオペレーションを円滑に回すため)、出前中心であればメニュー数が多い特徴があります。それは、メニュー数を多くして飽きられないようにすることで、何度も注文してもらうことにつながるからです。また、メニュー数が多いと「次いでに、餃子とチャーハンも」というように客単価アップにもつながるのです。

 

出前は、自店内のスペースという空間的な制約を意識しなくても良いので、何人に出前を注文してもらえるかを考えていくことが重要なのです。だから、出前を注文してもらう際のメニューブックには注力しなければなりません。メニューの写真やレイアウト、注文しやすくするために電話番号を見やすい位置に書くなど、細部にまで注意を払う必要があるのです。

 

そして、捨てられないような仕掛けも重要です。単なるチラシのような出前のメニューブックであればすぐに捨てられてしまいます。そこで、この出前のメニューブックにはちょっとお金をかけて豪華なカッチリしたメニューブックにすることが重要です。実際に私も確かめた結果、ペラペラなチラシタイプのものでは出前の注文がほとんど来なかったですが、少し豪華なカッチリしたものであれば一定の注文をもらうことができています。

 

是非、出前を展開していない小さなラーメン店の場合は出前に注力するべきですし、出前を展開している小さなラーメン店の場合は、メニュー戦略やメニューブックに関してもう一度見直してみてはいかがでしょう。