例えば店舗です。店舗は一からスケルトンで店舗を作るとなると、かなりの費用がかかり、多くの場合1000万~1500万円は必要になるでしょう。そのため、元飲食店の物件を「居抜き」で借りることが出来れば開業資金は節約出来ます。居抜きは、コンロや冷蔵庫、場合によっては食器など、前の飲食店が経営していたころのまま借りることが出来る場合のことを言います。
つまり、保健所の求める衛生施設などは、ほぼ揃っている物件だといえます。業務用の大型冷蔵庫や業務用のコンロなどは中古で購入しても設置費がかかるので、居抜き物件はそういった費用も節約できるのでコスト面ではかなりメリットがあります。
この場合は不動産の賃料だけ済みます。つまり、敷金・礼金・保証金などの費用と営業資金があれば開業ができるのです。では、店舗物件の相場はどの程度なのでしょうか。店舗物件の相場は、場所に異なりますので一概に言えません。一般的には集客しやすい場所は高めで、逆は低めになります。 広さは広い物件は高いし狭い物件は安いです。このような構成要素の組み合わせで家賃が決まってきます。この家賃の半年から一年分くらいの敷金・礼金(保証金)などが必要になります。
例えば半年分だと仮定した場合は月30万円の物件で30万円×(6ヶ月+1ヶ月)=210万円は最低必要となる家賃です。
また、開業後すぐに利益が出ることは少なく、しばらくは赤字になる可能性が高いので、運転資金も必要になってきます。少なくても半年間は集客があまりよくなくても持ちこたえられるようにするために500万円以上の資金は必要だと思います。特に人を雇う場合には、きちんと運転資金を確保しておく必要があります。
給料が出来高払いでないのなら、給料を払わないで良いというわけではありません。これは居ぬき物件の場合ですから、設備を用意する必要がある場合は更に数百万円は必要だと思いますので、最低でも一千万円は用意をしておかないと開業資金としては心もとないということになります。
特に運転資金に関して言えば、これが底をつけば店を閉めなければならなくなりますので、十分な用意をすることはもちろんですが、もしもの場合に借り入れできる先を確保しておくことが必要です。