原価意識の希薄なラーメン店は儲からない

ラーメン業界で原価意識の高いラーメン店オーナーや経営者は少ないと思います。私も以前はそうでしたが、いろいろなラーメン店経営者やオーナーと話しをしてみると原価意識が薄いと思います。実際の現場では、現場の担当者が「原価を知らない」とか「原価計算をしたことがない」ということが頻繁にあります。また、オーナーや経営者から明確な数値が出されていないのでわからないという方も多くおられます。

 

しかし、利益を出したり儲けようとすると原価の意識を高めて、原価の管理をしなければ絶対に利益は出ないのです。自分が思っている利益を出すこともできないでしょう。さらに、業績が悪化した時ほど、思っていた利益よりも少なくなってしまいます。その時に重要なのは、どれくらいの利益が残ったのか、後から数字を出して把握しているようでは、上手なラーメン店経営はできません。

 

では、どうすればいいかというと、「どれだけ残ったか」を把握するのではなく「どれくらい使ったか」をそれぞれの業務ごとに日々チェックすることが重要です。このような当たり前に重要な意識を全従業員の方に持ってもらわなければ、原価の意識は生まれてきません。いくら経費を使っているのか、それを意識しながら仕事をするのと、後で計算して数字を出すのでは、ラーメン店経営において残る利益は全く違うものになります。また、企業規模が大きくなればなるほど、原価の数パーセントは大きな額になります。ですので、無理して売上を上げるよりも原価を下げることを大事にしなければならないのです。

 

このように経理への強い意識の徹底が利益率の向上につながり、原価意識も高まり原価意識の希薄な従業員の経費削減にもつながっていくのです。しかし、この意識改革は経営者やオーナーが徹底して一気に進めていかなければ確実に上手くスピーディーにできません。市場がどんどん縮小していく中で、売上を倍々でアップさせていくことは難しいため、今後は利益がどれくらい出ているかにこだわることが大切なのです。

 

そこで、いくら使っているのかをそれぞれのセクション毎の業務ごと、月ごとに把握できる仕組みを作っていくのです。「絶対に利益を着実に出す」ということにこだわって、原価意識を強めそこから良いラーメン店経営を実施していくことが求められるのです。